おでかけコンシェル

【佐賀迷宮ミステリー】天才建築家が残した名湯・武雄温泉の謎の暗号を目撃せよ!

2018/01/06
温泉

開湯から1300年。佐賀県の由緒ある湯処・武雄温泉は、東京駅を設計した天才建築家・辰野金吾によって設計・建設された絢爛豪華な建築が見どころ。そんな温泉入口にそびえる「楼門」の天井には長年の間誰にも知られなかった、佐賀と東京をむすびつける“あるモノ”が存在していた・・・!歴史的建築に秘められたミステリーをあなたの目で確かめて!

多彩な浴室が魅力の名湯「武雄温泉」

佐賀県西部に位置する武雄は、太古の自然が息づく緑豊かな町。肌なじみのよい良質な湯処としても知られ、「武雄温泉」は町のシンボルとして多くの人に愛されてきました。JR武雄温泉駅からは歩いて10分ほど。

シックな佇まいの武雄温泉駅と武雄温泉の「楼門」
シックな佇まいの武雄温泉駅と武雄温泉の「楼門」

“竜宮城”を模して作られた「楼門」をくぐった先はまるで温泉テーマパーク。敷地内には、現在使用中に温泉施設としては日本最古の木造浴場「元湯」や露天風呂付の「鷲乃湯」といった大衆浴場のほか、江戸時代につくられた領主専用の貸切風呂「殿様湯」など趣の異なる浴室が豊富にそろっています。

素泊まり4,500円~利用できる「旅館 楼門亭」もあり宿泊も可能。
素泊まり4,500円~利用できる「旅館 楼門亭」もあり宿泊も可能。

泉質は無色透明の弱アルカリ単純泉。とろっとした美肌の湯としても知られます。大衆浴場は朝の6:30~24:00まで営業(一部21:30まで)しているため、地元客も多く利用。品格がありながらもどこかゆったりとした雰囲気が漂います。

現役で使われている木造建築の大衆浴場としては、愛媛県の道後温泉よりも古い歴史をもつ「元湯」。44℃前後の「あつ湯」と42℃前後の「ぬる湯」の2種類のある浴槽が特徴。梁が見える天井は趣たっぷりです。

大人400円、6:30~24:00まで利用可。
大人400円、6:30~24:00まで利用可。

江戸時代の領主、鍋島氏専用風呂としてつくられた「殿様湯」はなんと総大理石!モノトーンの文様は当時ではモダンだったようですが今見てもステキ。日本の医学にも影響を与えたといわれるドイツ人医師・シーボルトも武雄に立ち寄った際に殿様湯に入浴し、「まるで水晶のようだった」とその湯を讃えたそうです。

1室定員5名まで、1時間3800円で利用可。
1室定員5名まで、1時間3800円で利用可。

“建築萌え”必至な「武雄温泉新館」

入り口の「楼門」、そして温泉中央の「武雄温泉新館」は、平成17年に国の重要文化財に指定されました。2つを設計したのは佐賀県出身の建築家、辰野金吾氏。東大を首席で卒業後、イギリスで西洋建築を学び、その後日本で数々の建築に携わりました。代表的な作品では東京駅や日本銀行本店などが有名です。

日本建築の父、辰野金吾氏。
日本建築の父、辰野金吾氏。

「武雄温泉新館」は、名前こそ“新館”ですが建てられたのは大正4年(1915)。平成15年に復原工事が行われ、鮮やかな色彩の外観が蘇りました。館内は当時の大衆浴場がそのまま保存されていて、最先端の建築技術を垣間見ることができます。

現在、1階・2階ともに資料館となっている。入場無料。
現在、1階・2階ともに資料館となっている。入場無料。

5銭で入浴できた当時の大衆浴場。現在の浴槽に比べてかなり深いつくり。これは一度に多くのお客さんが入浴できるようにした工夫だとか。中に入ってみましたが、肩まで一気に浸かれそうなくらい深い!こどもは溺れちゃいそうです。天井は東京駅のドームにも通じる美しい八角形。

当時は貴重だったというマジョリカタイルを使った浴槽もありました。

2階には、船底天井という凝った意匠を施したお手洗いや、熟練の技が光る稲妻張りの床板が。

窓からは入り口の楼門がまるで絵画のように観賞できるつくり。細部まで辰野氏のこだわりをびしびしと感じました。

「楼門」に隠された暗号(?)を目撃・・・!

温泉、また建築としてもかなりレベルの高い武雄温泉ですが、その建物に語り継がれる歴史ロマンも味わい深いものが。知っているとより楽しめるミステリアスなエピソードをご紹介しましょう。

やってきたのは、「楼門」の2階部分。ふだんは火曜日以外の朝9:00~10:00のみ(有料)しか入れませんが、この日は特別に入らせて頂きました。

建築家・辰野氏が、武雄温泉と同時期に設計した東京駅。2012年には駅舎が創建時の姿に復原され、話題を集めたことはまだ記憶に新しいですよね。でもドームの天井に配置されたレリーフの逸話を知っている人はあまりいないのではないでしょうか?

復原された東京駅ドーム
復原された東京駅ドーム

復元された丸の内駅舎のドームの天井。8角形の天井の隅に配置されたレリーフの干支は、十二支のうち8つ。東西南北を示す、卯(うさぎ)、酉(とり)、午(うま)、子(ねずみ)の4つが欠けており、残りは一体どこに?と話題になっていました。

ドームの天井。〇で囲んだ部分が干支のレリーフ。
ドームの天井。〇で囲んだ部分が干支のレリーフ。

ところが、時を同じくしてその4つの干支が東京から遠く離れた佐賀の地で発見されることに!その現場はほかでもない、武雄温泉の楼門だったのです。
修復工事をすすめているさなか、天井の四隅に4つの干支が彫られているのが見つかったそう。
両建築が同時期に建てられてただけに、十二支を東京と佐賀に分けたのはなにか理由がありそう。これは暗号なのか、はたまた遊び心なのか。辰野氏は武雄温泉を建てた4年後に他界しており、その真相は今も謎のまま。。。

実際に楼門の2階で4つの干支を見学してみましたが、ストーリーを知って見てみると鳥肌もの・・・!発見した人はどんなに驚いたことか。

天井板に彫られた酉(とり)、子(ねずみ)、卯(うさぎ)、午(うま)。(左上より時計廻りに)
天井板に彫られた酉(とり)、子(ねずみ)、卯(うさぎ)、午(うま)。(左上より時計廻りに)

辰野氏による武雄温泉の設計図を見ると、それぞれ角度が少しづつつけられた形で楼門が全部で3つ描かれています。予算上、残り2つの楼門の建設はかないませんでしたが、3つの楼門を設計図上で重ねるとちょうど12方向に角ができることがわかっています。
「当初は残り2つの楼門と合わせて十二支を入れる計画だった、それができなくなり、東京駅に残りの干支を置いたのでは・・・?」こんな説も飛び出しているそうです。

青い囲みが現在の楼門。黄色い枠の二つが未完成の楼門。
青い囲みが現在の楼門。黄色い枠の二つが未完成の楼門。

東京駅の建築という国家規模の仕事を引き受けていながら、佐賀の小さな町の大衆浴場の設計を同時に行った辰野氏。温泉の建築を手がけたのは後にも先にも武雄温泉だけだそう。何か強い思い入れがあったのでしょうか。う~ん、謎は深まるばかりです。。。

佐賀ミステリーに挑む旅!

偉大な建築家が後世に残した、建築技術と2つの地に分けられた十二支の謎。彼が生きていたら、さまざまな憶測に翻弄される私たちをどんな表情で眺めるのでしょうか。熱いお湯に浸かりながら、そんなことを想像するのも武雄温泉ならではの楽しみ方。不思議なご縁で結ばれた佐賀と東京。浪漫あふれる歴史ミステリーがあなたの訪れを待っています!

アプリダウンロード
おでかけコンシェル ダウンロード
おでかけコンシェル ダウンロード
コラムシリーズについて 旅行ガイド

旅行ガイド

楽しい旅をサポートする、便利なお役立ち情報をお届けします。

提供:ナビタイムジャパン

関連記事

おでかけコンシェル アプリイメージ
アルパインのおでかけアプリ「おでかけコンシェル」 アプリなら、カーナビにかんたん転送! おでかけを提案する記事やイベント情報、現在地周辺情報など、おでかけサポートが充実!
気になるスポットは保存したり、アルパインのカーナビへ転送することができます。
週末のおでかけのプランニングにお役立てください♪
App Storeでアプリをダウンロード Google Playでアプリをダウンロード QRコード
ALPINE
©ALPINE ELECTRONICS, INC./ALPINE ELECTRONICS MARKETING, INC. ALL RIGHTS RESERVED.